研究部門
エネルギーの重要性は、古くから国家間の紛争の火種になってきた歴史を見ても明らかであり、2014年の日本におけるエネルギー自給率はわずか8.3%と極めて低い数値にすぎません。 現状では石油・天然ガスに大きく依存しており、貿易赤字の縮小だけでなく、温室効果ガスの排出抑制の面からもエネルギーミックスの必要性が叫ばれています。最近では「再生可能エネルギーの主力電源化」に向けた動きも始まり、2010年に発足した「北日本新エネルギー研究所」を継承して、地域戦略へと昇華していく研究を推進していきたいと考えます。
食料科学研究部門は食品研究室、水産研究室、地域食料研究室、国際食料研究室の4研究室からなります。各研究室が目指す道は様々ですが、共通ミッションである北日本食の成長戦略を旗印に、4研究室が密に連携・協調し合いながら研究・社会貢献活動を行っている点が部門の特徴です。低・未利用海藻岩もずくの機能性探索と商品化、サーモンの大規模養殖の実証と高付加価値化といった新たな産業を作り出す活動がその典型です。食料研サイエンスカフェや地域の高校生等との交流等を通して、地元の方々が食への理解を高める活動も積極的に行っています。
エネルギーと食を軸とした地域戦略を策定するにあたり、本学の地域創生本部と連携を密にして、研究シーズに近い立場から地域の戦略企画の提案を行います。 研究所の強みである技術と、農林水産の1次産業との段階的な融合を実現するために、他の研究機関とのネットワークも含めて活動を行い、地域の豊富な資源を経済活動に結び付けてゆきたいと考えます。