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各研究部門からのお知らせ

洋上風力発電を見据えた現場体験セミナーを開催しました

新エネルギー研究部門

2020.09.25

- 地域戦略研究所&日本財団ジョイントセミナー -

2020.9.22~24

 弘前大学では,日本の海洋開発を担う人材を育成するために活動を行っている日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムに2019年度から参加しており,海外での海洋開発サマースクールにも学生を派遣してきました。

 ESSトレーニングセンターにて

この度,地域戦略研究所と同コンソーシアムとの共催により将来,海洋開発分野での活躍を希望する関西,名古屋,東京,弘前の各大学から集まった大学生・大学院生9名を対象に,洋上風力発電を見据えた現場体験セミナーを9月22~24日に開催いたしました。参加者は陸奥湾を望む浅虫温泉に集合し,まずは研究所の風力・海洋エネルギー研究室による講義とオリエンテーションが行われました。

 翌日は青森県六ケ所村にあるイオスエンジニアリング &サービス株式会社(EES)トレーニングセンター様の協力により風力発電のメンテナンス・管理・運用業務の概要説明を受けました。後半,本セミナーでも貴重な体験となる風車登頂(高さ65m)が行われ,風車構造,高所での安全確保,運用・保守業務の実際を学びました。参加者からは「人生で1回あるかないかという貴重な経験だった」「メンテナンスをしている方の努力を体験できた」という感想や,中には「風車登頂が特に印象に残った理由は,体の限界で最後まで登れなかったから」という参加者もいました。トレーニングセンターを後にして,場所を一気に太平洋側から日本海側に移動し2日目を終了しました。

 自治体・漁協組合長との懇談

 風車登頂チャレンジ

セミナー最終日は,海洋エネルギー利活用研究室による「漁業と洋上風力発電」とつがる市役所による「洋上風力発電にかかる取組」について講義が行われました。その後,移動しながら洋上風力発電有望区域やウインドファームつがるをバスの車窓から望み,「道の駅こどまり」での自治体や漁業者との懇談では活発な意見交換が行われました。特に洋上風力との共存共栄について,漁協組合長の熱意ある講話に学生たちは引き込まれているようでした。

昼食には中泊町のご当地グルメであるメバル膳に舌鼓をならし,その後,津軽半島の北端である竜飛崎で強風に煽られ,陸奥湾の入り口に面した石崎漁港では,風力エネルギーの直接利用を行っている小型風車を見学しセミナーの全行程を終了しました。一行は,ちょうど津軽半島を一周して無事に青森市に戻り,それぞれの帰途につきました。

  竜飛の強風に飛ばされる

参加者には,特に漁業者・自治体との意見交換ができたことが大きな収穫であったようで「様々な立場からの洋上風力発電を知ることができ,自分の視野も広がった」との意見や「地元漁業者の意見を伺い,風力事業推進のうえでの技術面以外の重要な考え方や視点を得たことは大きな学びとなった」「海洋開発に関心がある学生同士で意見交流ができたばかりでなく,海洋開発に対するモチベーションが大きく向上する非常に有意義なものとなった」との感想があり,今回の体験セミナーは学生にとって大変満足のいくものとなりました。

 

 

 

 

 

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